青山学院大学 地球社会共生学部 地球社会共生学科
林未来/ Miku Hayashi
学生番号 1A122156
指導教員 古橋大地 教授
©︎Furuhashi Laboratory/Miku Hayashi, CC BY 4.0
現在、スノースポーツの滑走記録が記録できると人気で、アプリの登録者が50万人を超えるほど使用されているyukiyam。しかし、使用中に記録が飛んでしまったり、英語対応されているのにも関わらず、日本国内のスキー場での滑走しか記録ができないなどの問題もある。そこで、yukiyama以外のアウトドア記録アプリを使用し、どのアプリがスノーボードをする上で「使いやすいか」、「便利か」の2点に注目して行う。
本研究では、どのアプリがスノーボードをする方にとって使いやすく、便利なアプリなのかを検証する。使用アプリは、グローバルと日本用に展開されたものの2つの枠組みで振り分けたアプリを同時に立ち上げ、記録を行う。今回、比較するアプリは、グローバル枠で、Strava (Strava, Inc.)、iSKI (Gemini Consulting)、Ski Mountain Tracker (ExaMobile S.A.)、Ski Tracks (Core Coders Ltd)、Slopes: Ski & Snowboard (Breakpoint Studio LLC)の計5つのアプリで、国内枠として、yukiyama (株式会社ユキヤマ)、Snoway (株式会社スノーウェイ)、YAMAP (YAMAP INC.)、ヤマレコ (YAMARECO INC.)の計4つのアプリで比較する。
今回の検証から、以下のようなことがわかりました。 Strava (Strava, Inc.) 特徴[47種類のスポーツから選択できる(スノーボードを含む)・スピード、傾斜、総滑走距離の計測が可能・コミュニティに参加することができる・チャレンジ・ストリーク機能などがある(ゲーム要素)・カレンダー機能(見返し可能)・シェア・友達などと繋がれる・記録のラグは少なさそう]懸念[全く知らない人の投稿は見れない・有料機能あり]
iSKI (Gemini Consulting) 特徴[スキー場毎の天気、マップがアプリ上で観覧可能・どのリフトが動いているか観覧可能・ライブカメラ・SOS機能・スピード、傾斜、総滑走距離の計測が可能・コミュニティ機能・ランキング機能などがある(ゲーム要素)・Healthアプリと連動] 懸念 [国毎にアプリが分かれてる・滑走マップが表示されないことがある・シェア機能なし]
Ski Mountain Tracker (ExaMobile S.A.) 特徴 [リフトの乗車回数表示あり・音楽ダウンロード可能・スピード、傾斜、総滑走距離の計測が可能・シェア・KMZ・KML・GPXに変換可能・マップ表示・完全無料] 懸念 [タイムライン機能なし・コミュニティ機能なし・デザイン性微妙]
Ski Tracks (Core Coders Ltd) 特徴 [スピード、傾斜、総滑走距離の計測が可能・シェア・記録のラグは少なさそう] 懸念 [コミュニティ機能なし・広告あり・有料機能あり・デザイン性・使いやすさ]
Slopes: Ski & Snowboard(Breakpoint Studio LLC) 特徴 [シェア・友達などと繋がれる・バックカントリー機能あり・位置情報共有機能あり] 懸念 [全く知らない人の投稿は見れない・有料機能あり・記録見返り機能がない]
yukiyama (株式会社ユキヤマ) 特徴 [ライディング分析機能あり(有料)・スピード、傾斜、総滑走距離の計測が可能・リフトの乗車回数・バッジの獲得機能などがある(ゲーム要素)・クーポンあり・シェア・友達などと繋がれる] 懸念 [記録のラグがある・日本国内のスキー場でしか記録が取れない・有料機能あり]
Snoway (株式会社スノーウェイ) 特徴 [滑走回数の記録が可能・ランキング機能などがある(ゲーム要素)・カレンダー機能(見返し可能)・シェア・友達などと繋がれる・記録のラグは少なさそう・日記のような機能あり・シーズン毎に記録が分かれている・無料] 懸念 [タイムライン機能なし・日本国内のみ]
ヤマレコ (YAMARECO INC.) 特徴 [総滑走距離の計測が可能・タイムライン機能・シェア・友達などと繋がれる・記録のラグは少なさそう] 懸念 [登山専門・地図と一緒に記録表示されない]
今回の検証で、日本国内用アプリは、日本国内でしか使用できないものが多いことがわかった。また、どのアプリでも滑走路、総滑走距離、滑走スピード、傾斜などは大体計測できることがわかった。さらに、今回記録したものの中では、滑走経路にてラグは発見されなかった。しかし、今回の検証では、スノーボード滑走中に記録を取ることができなかった上、インターネット環境が整っている都会での検証であったため、条件が違った。そのため、さらに、記録を取っていく必要がある。
今後は、 ・スノーボードをしながらの検証 ・何を基にして比較していくのか、表の作成 ・スキー/スノーボードを行っていて、アプリを使用している人を対象に、どの機能を重要視しているのかアンケートを取る これらを中心に、今後も検証を行っていきます。